[取扱説明書]は、不安と戦いながら買い物をしている消費者の強い味方
量販店で買い物中のお客様は、商品のメーカー名も品名もブランド名も認知しておらず、不安を持ち続けて買い物をしています。
日頃親しみの有る日用品とは違い、DIY用品は特に「購入後、私でも適正に使用できるモノなのか??」と、必要以上に製品の物色やパッケージや表示物の確認をします。
ダメだと解っていても、消費者は不安払拭のためにパッケージを開け、中身を取り出し取扱説明書を読み込んだ痕跡も店頭で幾つか見られます。
店頭側で求められているのは、消費者が安心して買い物ができるための[製品安全情報の表示]が行き届いた店舗設計です。
[製品安全情報の表示]内容は、取扱説明書に記載されている製品の「正しい使い方」「注意内容」「点検内容」「保証」「アフター体制」「交換部品の準備」などです。
現状では、下写真のように陳列商品の前や横に用意されている店頭が増えてきています。
1. 芝刈り機の販売コーナーでの展開
お客様の庭芝の「種類」「育成状態」「広さ」「手入れ頻度」など、買い求められる芝刈り機が当然ながら違います。
適正な商品を店頭で選択するためには、各陳列商品の特長、効果効能を理解して、開間違いの無いようにしなくてはいけません。
店員スタッフを呼び止めて各商品の説明を求めても、ホームセンターではスタッフから的確な製品説明が得られない場合があります。
そんな時には下写真のように、各商品の前に置かれている取扱説明書が役に立ちます。店頭で唯一の製品情報です。
お客様はじっくり目を通して、自分の庭に合う芝刈り機を選定できることができます。
2. 換気扇の販売コーナーでの展開
店頭では、1機種の換気扇(中央部に展示された製品)に取扱説明書が添付されています。お客様がこの販売コーナーに来た場合、まず現在、お家に設置されている製品に似た換気扇の前に立たれますが、時間が経つと中央部に展示された製品の取扱説明書が気になり始め、その製品を中心にしながら夫婦で製品選択の会議が行われていました。
3. ドアノブの販売コーナーでの展開
「リフォーム」という言葉が定着して久しく、自分の家は自分でメンテナンスする!そんなお父さんも多くなりました。
下写真は「ドアノブ」製品がびっしり陳列されています。
扉からドアノブを外しますと取付け穴が表れます。国内ではこの取付け穴が2つの規格のどちらかに別れており、先ずは規格を理解しないと商品の購入後、いざドアノブ設置の際に取付け穴が合わないという事態に。。。後は、すぐさま店頭に返品手続きやメーカーへの問い合わせに直結することが想像できます。
店頭ではますます“取扱説明書”が製品のことを話します
このように製品を使用する際の重要事項説明は、購入前に済ませておくことの重要性が高まっています。
また、これらの事例のように説明が充実されていることが、購入時のお客様の満足度を高めており、購入後の失敗や製品使用時の事故予防にもつながっていくことになります。
「商品の横に取扱説明書」が置かれているシーンは、今後も増加すると考えられ、取扱説明書の掲載内容・品質も問われる事になるでしょう。